いよいよ、今回からしつけが本格的に始まります。
最初のしつけは「正しい散歩の仕方」を愛犬ペペに習得させたいと思います。
ペペ、散歩に挑戦するぞ
ペペは、散歩が大好き。
散歩用のリードを持っただけで、シッポをフリフリ、リビングの中を飛び回ります。
早く外に出たいと興奮するペペを捕まえてリードをつけるだけでひと苦労、散歩中もリードは常にピンっと張り、ペペの行きたいところに先導されます。
クンクンクンと匂いを嗅いでは、好き勝手にマーキング。
典型的なペペに振り回され放しの散歩です。

ペペ「オレについて来い!」
「これではいかん!」
散歩の理想形は、行きたい方向は飼い主が決め、飼い主と犬が歩調を合わせ、リードは常にたるんだ状態です。
そういえば、犬のしつけ教材「イヌバーシティ」にリードの使い方の解説がありましたが、リードは原則、たるんだ状態が望ましいといいます。
犬に「ダメ」と教える時だけ、とあることをします。
具体的なやり方はイヌバーシティで学んでください。
さて、そのやり方をするためには、散歩の間リードが常にピンっと張った状態はダメダメです。
それと、犬が興奮した状態では、飼い主がいくら命令しても言うことを聞きません。
興奮状態で、飼い主が「こっちに来い!」とリードを引っ張っても、犬のほうはさらに興奮し、お互いがリードを引っ張りあう状態になってしまいます。
まさにドツボ。
これが散歩マニュアル3か条だ
そこで、パパは散歩の仕方マニュアルを作成しました。
これが、散歩マニュアル3か条です。
第1条 ペペが興奮したら落ち着くまで動かない
第2条 行きたい方向は飼い主が決める
第3条 リードは常にたるんだ状態(ピンっとなったら動かない)
おぉ、いい感じ。
パパの目標である「リードなしで散歩できる犬」にふさわしい3か条じゃん。
それでは散歩にレッツゴー!
パパがリードを持つと、やはりペペが動きだしました。
それまで寝床に大人しくしていたのに、あっという間に興奮状態に突入です。
パパの足に飛びつき、身体を回転させ着地、再び、パパの足に飛びつきます。
これは、ペペが喜んだ時のいつもの行動、喜びのポーズです。
ここでいつのならガーっと捕まえて無理矢理にリードをつけるところですが、落ち着くまで我慢します。
「ペペ、落ち着け!」
やっと落ち着いたので、首輪に手を近づけようとすると再び興奮。
これを何度も繰り返して、やっとのことでリードの装着に成功。

散歩の時、玄関に一目散に行くペペ
次は、玄関に向かいます。
ペペは玄関ドアに飛びつきを繰り返し、再び興奮状態。
ペペが落ち着くまで玄関に腰を降ろし待ちます。
待つこと5分。
ようやく落ち着いたようなのでパパが立ち上がるとまたもや興奮状態。
なかなか散歩に行けない……。
「ペペ、待て」と、我慢比べが続く中、それでもなんとか玄関ドアを開けるところまでこぎ着けることができました。
しかし、玄関を開けると、ダーーーーーっと一目散に外へ向かうペペ。
当然、リードMAX!
ハァハァハァとペペは息を荒げ、強引に行こうとします。
ここでもパパは立ち止まってペペが落ち着くのを待ちます。
あっちに行ってはリードがピンっと張り、こっちに行ってはピンっ張りが繰り返されます。
パパのそばに一瞬近づき、「なんで行かないの?」って顔をしますが、それでもリードが張った状態ではパパは動きません。
それでもリードがゆるんだ瞬間に歩こうと試みたものの、相変わらずリードはピンっと張った状態になるので、動くに動けません。
家の中にいたママが、どんな様子なのか見に来ました。
「あら、ペペ、まだこんなところにいるの」
ママは、パパのことをからかいます。
まぁ、確かに玄関から1メートルも進んでないのですから、言われてもしょうがないですが。
「リードなしで散歩は、いつになることやら」と言い残し、ママは笑いながら家の中に入って行きました。
痛いところをついてきます。
この有り様では、言い返すことばが見つかりません。
散歩の記録は、何メートル?
「初日からできるわけないか」
今日はこのくらいにして、家のほうへ足を向けました。
ここでも先回りしてペペが玄関に向かいます。
散歩といえる結果ではないですが、それなりに外の空気を吸って、ペペも満足したのかな。

散歩のあとは喉が渇くのだ
初日の散歩の記録:1メートル
よし、2日目もチャレンジしました。少しは学習できたかと期待しましたが、結果は次のとおりです。
2日目の散歩の記録:1メートル
3度目の正直という言葉もあるとおり、今度こそ、記録更新を狙った3日目のチャレンジ。
結果やいかに……。
3日目の散歩の記録:1メートル

リードなしの散歩はいつできることになるのやら
結果、まったく進歩なし。
ふかーいトンネルの闇に入ったようでした。
▼第6話につづく
▼散歩のしつけのリベンジはこちら