私たち家族が犬を飼ってから2年が経とうとしています。
自由奔放というか、やんちゃというか……可愛いけど、その一方で問題行動も多い我が家の愛犬クンです。
少し前まで、私たち家族は毎日そのわんぱくぶりに悩まされていました。
このままでは理想の愛犬との楽しい生活が送れない、と悟った私は、プロトレーナーからしつけ方法を徹底的に学ぶことにしました。
そして学んだことを忠実に実践してみることで、ぺぺは驚くほど良い子になってくれたのです。
その結果、今では私が当初思い描いていた愛犬のいる楽しくて幸せな日々を過ごせています。
今回は私たちとペペの出会いと、彼がどんな問題行動をしてしまっていたのか、また私がどのようなしつけ方法を実践したのかお話します。
はじめまして、ペペと言います
その愛犬とは、オスのトイプードル。
名前はペペといいます。
ペペは生後4か月のときに我が家にやって来ました。
いわゆる里親というやつでして、飼えない事情のある飼い主さんから譲り受けました。
はじめて我が家に来たときのペペは、それこそ元飼い主さんのひざの上に乗っていましたが、少し慣れたらリビングのあちこちをうろうろし始めました。
好奇心旺盛です。
初めて会うウチの家族にもまったく吠えることもなく、いつの間にか近寄って来て、ぺろぺろと舐めます。
愛嬌があります。
それを見て、元飼い主さんは言いました。
「これなら安心してお任せできます」
しつけ担当はママに決定!
ママは若いときにダックスフントを飼っていた経験があるので、ドッグフードやらトイレシートやら、いつの間にかいろいろなグッズを用意していました。
なので、しつけとお世話はママにお願いします。
「まずは、トイレを教えないとだね」
そう言ってママは、元飼い主さんからいただいたトイレトレーをリビングの端に置きました。
念のためにトイレトレーのまわりにもトイレシートを敷きました。
「いい、ペペ、トイレはここだからね」
しばらくすると、ペペはもよおしたようです。
みんなが注目するなか、なんとすんなりトイレトレーでおしっこをするじゃないですか!
まだ生後4か月なのでオスでも片足はあげません。
「えらいぞ、ペペ!」
けっこう賢い犬なのではないかと家族みんなで、大はしゃぎ!
こうして、あっという間に私たち家族の一員になったのです。
ちなみにペペという名前は元の飼い主が名づけました。
新しい家になるのだから名前を変えようかという案が出たのですが、犬だって途中で名前を変わるのも嫌だろうからってことで、そのままの名前にしました。
パパは、密かに「ラッキー」がいいなって思っていたから少し残念でした。
家族で代わる代わる抱っこして、初日が終わろうとする頃、ママが言いました。
「ね、どうする? このままペペをひとりで寝かす?」
元飼い主さんからは、一緒に寝ていたと聞いていたので、今夜からいきなりひとりでは可哀想な気もします。
「そうだな。しばらくはママが一緒に寝て、慣れたらひとりで寝かせようか」
こうして、リビングに布団を敷いてママは寝ることにしました。
この日の夜、家族の誰もがペットのいる暮らしって、なんて素敵なことだろうと思ったのに違いありません。
ところが数か月も経ったあとで、ペペに頭を悩まされる毎日ことになるとは、まさに夢にも思いませんでした。
ペペの問題行動を一挙公開!
その1 ごみ箱あさり
ごみ箱からティッシュやらお菓子の袋やらを出してあたりを散らかしてしまいます。
ふた付きにごみ箱に変えました。
ところが、家族の目が届かないことを見計らって、ふた付きのごみ箱を器用に開けてあさるのです。
「あれ、ぺぺは? ぺぺーッ!」
呼ぶと何食わぬ顔でひょいっと姿を現します。
しかし、その口にティッシュがついたままです。
そういえば、テーブルの上に置いていた酵素のサプリメントを全部食べてしまったこともありました。
その2 とにかく落ち着きがない
ご飯のときには特に落ち着きがありません。
うれしいのはわかりますが、お手という前に手を出し、おかわりも指示どおりできません。
伏せをさせるも、じりじりとご飯のもとに近づく様子は、まるでほふく前進する兵士のようです。
その3 食糞
最初にわかったとき、パパは「こんなものを食べてよく平気だなあ」と感心しましたが、ママはカンカンでした。
「そのあと、その口でペロペロされるんだから!」
早速、食事と一緒に振りかけると翌日のウンチが辛くなるというシロップを買ってきました。
しかも強力バージョン。
このシロップを使うようになって食糞をしなくなったので効果はあるようです。
ただ、シロップはけっこうお高いので、2~3か月でかけるのをやめてしまいました。
前より食べなくなったようですが、ときどき完食します。
その4 他の犬に興奮して吠える
他の犬が家の近くを散歩しているのがわかるらしく、寝ていたと思ったら、いきなりテラス窓のほうにガーッと向かって、窓越しにキャンキャンとけたたましく飛び跳ねます。
そのときレースカーテンにツメが引っ掛かるらしく、ついにレースカーテンをびりびりにしてしまいました。
その5 脱走して帰って来ない
テラス窓からたまに脱走します。犬には帰巣本能があると聞いたことがありますが、1度も帰ってきたことがありません。
探しに行ったら、まったく違う家の玄関の前で座っていたこともありました。
「おいおい、ペペ、そこは自分ン家じゃないだろ」
プロトレーナーから学んで愛犬との生活が激変した!
そんなこんなで、イチからしつけをやり直す必要があるんじゃないかと感じているとき、プロトレーナーのしつけ方法を学ぶ機会を得ました。
そのしつけ方法は「体罰を使わず、犬との絆をより深められる」という話でした。
可愛いぺぺに痛い思いをさせるようなしつけはしたくなかった私は、真剣にその方法を習得しました。
そのしつけを実践したところ、ぺぺの変わりようは凄まじいものでした。
例えば、先ほど問題行動としてあげた、「食糞」「ゴミ箱漁り」「興奮と無駄吠え」「我慢できない」「脱走する」などは今ではほぼ無くなったんです!
これらの行動に毎日イライラしていたのが嘘のようです。
当時を振り返ると、毎日生活をぺぺに引っ掻き回されて、ぺぺに合わせて生活させられていたのだなとつくづく感じます。
私も人間ですから、そんな生活が続くと時々ぺぺを疎ましく感じてしまうこともありました。
そんな自分に嫌悪しつつも、どうにもできないことがストレスでした。
でも問題行動が無くなった今、ぺぺとの生活は本当に楽しくて、家族みんなで幸せを感じています。
問題行動のほとんどは治せる
犬の問題行動というと、「吠える」「噛みつく」「興奮する」「オシッコを漏らす」「トイレを覚えない」「食糞」「脱走」「家具やカーテンを噛む」などなど、犬によって本当に幅広くあります。
でも実は問題行動の多くはその根本が全て一緒なので、本物のしつけ方法を習得すると問題行動のほぼ全てを治すことができるんだそうです。
問題行動の根本にあるのは、以下の3点に集約されます。
- 主従関係がきちんと構築できていない
- コミュニケーションが取れていない
- 社会性が身についていない
簡単に説明すると、飼い主が主人として認められていないと犬は飼い主の言うことを聞かず、コミュニケーションがきちんと取れないと飼い主が求めていることを犬は理解できず、社会性が身についていない犬は他の犬や人間、その他世の中の存在に対して接し方が分からないのですぐに興奮したり怯えたり攻撃的になったりと精神的に不安定になるのです。
言い換えると、愛犬が何度言っても問題行動を直さないのは、飼い主を主人と認めていないか、飼い主が何を伝えたいのか理解できてないか、精神的に不安定でそれどころではないから、もしくはそれらの複合原因があるからなんだそうです。
私がぺぺに行ったしつけ
ぺぺの問題行動を直すのにまず私が行ったのは、ぺぺと主従関係をしっかり築くことでした。
ぺぺに私や家族を主人として認めてもらう、これが全ての始まりなんだそうです。
これ、難しそうですが、実はプロトレーナーが行う方法で案外簡単に成功しました。
最初はぺぺに高圧的に接したりするものかと思っていたのですが、全然違いました。
なんと、ぺぺを可愛がりながら私を主人として認めさせることできたんです!
プロの技、すご過ぎです。
その次に行ったのはぺぺに「YES」と「NO」を理解させること、つまりコミュニケーションの取り方を身に着けることでした。
人間と同じ言葉を話すことができないぺぺにどうやって「YES」と「NO」を教えるのか、そんなことができるのか、不思議ですよね。
でもよくよく考えれば、犬はもともとリーダーの元で群れで生活し、群れで狩りをして、群れを守っています。
つまり、犬は何らかの方法でお互いに意思疎通をはかるコミュニケーションを取っているということです。
私が学んだのは、犬が意思疎通を図っている方法でした。
それを応用することで、人間の私と犬のぺぺとの間で正しいコミュニケーションを取ることができるようになるんです。
ぺぺときちんとコミュニケーションが取れるようになると、しつけは一気に面白くなりました。
なぜなら、こちらが教えたことをぺぺがすぐに理解して学習するからです。
教えたことをどんどん吸収してくれるので、楽しくて仕方ありません。
例えば、以前は拾い食いに悩まされていましたが……
訓練の結果、大好きなおやつを目の前にしてもじっと「ガマン」できるようになりました。
コミュニケーションを正しく取れない弊害
振り返ってみれば、これまで私たちがしつけと思ってぺぺにしていたことは、日本語が分からない外国人に延々と日本語で話しかけていたようなものです。
犬の問題行動の中にはコミュニケーションの失敗によって飼い主自身が犬に植え付けてしまうものも少なくありません。
よくある問題行動に、飼い主がいないところでカーテンにオシッコをしたり、クッションをかじったり、ゴミ箱を漁ったり、というものがあります。
これは、犬は隠れてやろうとしている、わけではなく、飼い主の前でするのは間違いで、隠れてやるのは正しい、と認識しているからなのだそうです。
他の例では、夜泣きする犬をおとなしくさせる方法として飼い主がかまってあげることを繰り返すと、犬は夜泣きすれば飼い主が遊んでくれる、という学習をしてしまい、夜泣きは延々と続くことになったりします。
こんなことが繰り返されれば、犬は自分が正しいと思っていることをしても飼い主はなぜか怒ってくる、そんな状態になってしまいます。
これでは犬も飼い主もストレスが貯まる一方ですよね。
でも正しくコミュニケーションが取れれば、犬は飼い主の求めることを正しく理解し、飼い主の望む行動をしてくれるようになります。
なぜなら犬は飼い主(主人)のことが大好きで、主人には喜んでもらいたいと考える生き物だからです。
我が家の具体的なしつけ方法
私がプロトレーナーに学んだしつけ方法は、以下の『私たち夫婦と愛犬ペペとの絆、20の物語』にまとめてあります。
第1話はこの記事に書かれている内容とほぼ同じなので、第2話から読んでいただければ良いと思います。
やんちゃなペペがどう変わっていったのか、我が家のしつけの実体験を交えつつ執筆しました。
物語のように気楽に楽しく読め、いつの間にかしつけ方法も身に着く、そんな構成になっています。
愛犬の困った行動を直したいと考えている方は『私たち夫婦と愛犬ペペとの絆、20の物語』でしつけ方法を学んで頂ければと思います。
体罰を使わず、犬との絆が深まることをお約束しますよ(^ ^)。