トイプードルの愛犬ペペと暮らすようになって2年になりますが、犬がいる暮らしに癒しを感じながらも、ペペの問題行動に頭を抱えていました。
そんな時、とあるきっかけからプロトレーナーが作ったという犬のしつけ教材を購入することになりました。
今回は、なぜ私が教材を買ってまで愛犬ペペをしつけようと思ったのか、そのきっかけをお話ししたいと思います。
散歩中にリードを放すなんて!?
ある日、パパは、会社帰りのクルマから散歩中のレトリバーを見つけました。
リードこそつながれているものの、レトリバーは飼い主の歩調をあわせ歩いています。
ペペのように強く引っ張るあまり、自分の首輪でゲホゲホいうようなことはありません。
ゆっくり散歩する犬というだけでもパパを釘付けにしました。
信号待ちをいいことにその光景を見続けていると、飼い主がふと立ち止まったのです。
その瞬間、レトリバーは命令(コマンド)がないにもかかわらず、スッとお座りをし、「待て」をするじゃありませんか。
しかも飼い主はリードを放しています。
これがペペであれば、間違いなくもう姿が見えなくなる禁じ手です。
「あんな風にペペとも散歩ができたらなあ」
そんな思いで家に帰るパパでしたが、家の中はまたまた戦場でした。
ママが怒っています。
「ペペッ、またこんなところにウンチして!」
言っておきますが、我が家のペペへのしつけはそれほど間違っていたと思いません。
ママにはダックスフントを飼っていた経験がありますし、ネットでしつけに関する情報も収集して知識を入れました。
良い行動を褒め、悪い行動は叱りましたし、食事の前には、必ずお座りとお手をさせてからあげるようにしました。
飼い主の命令を聞くように訓練をして、その結果、「お代わり」や「伏せ」を覚えることができました。
ごはんを目の前にしても、「よし」と言うまで食べません。
じっと我慢をします。
わざと「よし」のあとに「じゃない!」と付け加えてフェイントを入れてみても、一旦は食べようと身体をビクンとするものの、ピタッと食べることを待ちします。
やればできる子なんです。
思い起こせば、最初、私たち夫婦を困らせたことは、ひとり寝を嫌がったことでした。
ひとり寝ができないペペ
前回お話ししたとおり、我が家に来た最初の夜からペペはママと寝ていました。

布団で気持ちよさそうに寝るペペ
しかし、そろそろひとり寝をさせようということになり、ペペを1階に残して家族は2階の寝室に行きます。
暗いのは怖いだろうと、常夜灯を点けたままにしました。
「キャン! キャン!! キャン!!! キャン!!!!」
1階に残されたペペは大鳴きです。
その鳴き声は2階の寝室まで届き、近所まで聞こえるほどの大音量。
しばらくすれば鳴き止むだろうと無視するも、10分経っても、20分経っても、30分が過ぎても鳴き止もうとはしません。
「これじゃ近所迷惑だし、今夜だけ一緒に寝る……」
そう言ってママはベッドにペペを連れてきました。
しばらくの間、ひとり寝をさせる、要求吠えをする、根負けをする、ベッドに連れてくる、これの繰り返しとなりました。
どうやったらペペがひとりで寝てくれるか、「リードにつないだら諦めないだろうか」とか、「ケージに入れたら安心するんじゃないか」とか、いろいろ試しました。
それでも鳴き声がキャンキャンからクーンクーンに変わり、今ではなんとかひとりで寝るようになってくれましたが、一方で、トイレトレーからおしっこを外すようになりました。
だんだんとエスカレートしてトレイトレーが置いてない場所でも、例えばフローリングだったり、階段下収納の前だったり、とんちんかんな場所でもします。
これまでトイレが上手だっただけに、ママは言います。
「いじわるしてやっているんだわ」
トイレトレーが小さいだろうとビッグサイズを用意したり、片足を上げないようにトイレトレーを段ボールで覆うってみたり、いろいろと試しました。
結局、どれもうまくいかずに、失敗が繰り返されるうちに、少しずつペペの行動範囲が狭くなっていきました。
家の中でもリードをつけるようになりました。
散歩の回数も減りました。
散歩するといろいろな場所でおしっこするのがクセになると考えたからです。
それでもペペは度々トイレを外すので、遂にはマナーバンド(おむつ)をするようになりました。
こうして、私たち夫婦とペペの関係が冷めていったのです。
そうか、主従関係だったのか!
そんな時、私と同じように愛犬との関係に悩んでいた友人から「すごくいいよ!」と紹介されたのが「イヌバーシティ」という犬のしつけ教材でした。

犬のしつけ教材『イヌバーシティ』
「イヌバーシティ」は、人と犬との絆をテーマにした映像教材です。
ぺぺの問題行動を直すには、飼い主である私たち夫婦がぺぺのことを信頼し、ペペもまた私たち夫婦のことを信頼する必要があります。
教材にはたっぷり犬の基礎知識の解説にも時間が割かれ、「そうだったのか!」と目からウロコ的な気づきがあります。

ペペもイヌバーシティでしつけを学ぶのだ
知り合いのチワワは部外者がいるとキャンキャン吠えるのですが、ペペはまったく吠えません。
これを見て「賢いなあ」と思っていましたが、違っていました。
犬種によって吠える犬、吠えない犬があるだけでした。
「お座りやお手は一発芸で、命令を聞いているわけではない」
「勝手にひざの上に乗ってくる犬は飼い主を座布団扱いしている」
など、はじめて聞く内容ばかりでした。
特にペペは、パパのひざがいちばん好きで、隙あらばいつでも乗ってきます。
コミュニケーションを取っていたわけではなかったのね、がっくし。
さらに、
「大切なのは主従関係。犬は群れを好む動物なので、飼い主がリーダーにならないといけません」
と力説します。
そういえば、犬の習性や犬目線で考えたことはなかったなあ。
それと、主従関係が大切であるということも。
主従関係と聞くと、主人がガミガミ怒っている感じですが、実際はそうではなく、明確なルールを作り、それをしっかり守らせるということで、偉そうにしたり、大きな声を出したりする必要はないそうです。
知識としてなんとなく知っていたことも、その本質というかなぜそうする必要があるのかまでは理解できていませんでした。
そうか! 主従関係か!
パパは、あらためてこの主従関係について考え始めました。
▼第3話につづく